監督が「平成最後の日に映画撮ってた!」と言いたい所から始まった、面白い映画企画&作品です。
知ったきっかけ
Twitterをぼんやり眺めていたら、
ロフトプロジェクトでオンラインイベントやるよー!(要約)
とつぶやいてる人を見かけました。
(´-`).。oO ロフトプロジェクトってなんだ?
と早速、一緒にツイートされたURLにアクセス。すると、様々なオンラインイベントが紹介されていました。
(´-`).。oO これは面白い。他にも何かないかな?
と、さらに探していって見つけたのが、今回見た『#平成最後映画』です。
映画の撮影自体は去年(2019年)の4月30日に行われて、もう既に何ヶ所かで上映もされていたのですが、平成最後の日の1年後の今年(2020年)4月30日にオンライン上映会をするという企画でした。
しかも、上映後に監督たちのオンライン座談会も見ることが出来る。
(´-`).。oO 平成最後の日から1年後にこの映画を見るってなんかいいな~
と一気に惹かれ、見ることを決めました。
勘違いしていたこと
最初、予告を見た時『平成最後の日』をテーマに映画を撮影したんだと思いこんでいましたが、実際のコンセプトは違っていたことを映画を見終わった後に知りました。(^^;)
平成という時代を風刺した作品や、ラブストーリー、コメディにドキュメンタリー… 多彩なジャンルの企画が集結。
ルールはただひとつ。『平成最後の日に撮影を行うこと』
それを知った上で見たほうが面白かったな~!(ちゃんと説明読んでおけばよかった!)
感想
設定から惹かれた作品
予告を見た時に「面白そう!」と惹かれた作品は、
- #02 決まった?
- #04 Next
この2つ。あと、エンディング。(予告見た時はこのダンスがエンディングだとは知らなかった)
この2つは『平成最後の日』だからこそ生まれたテーマで、単純にわかりやすくて面白そうだと思いました。この2つがあったかたら、平成最後映画を見ようと思ったほど。
#02 決まった?
平成に持っていけないものを選択肢の中から選ばなければいけない。
世にも奇妙な物語的で面白い設定でした。
映画自体は、「え・・・そうなるの?」とちょっと思わぬ方向へ進んでしまったのと、設定がリアリティがありそうで都合が良すぎる所が気になりました。
#04 Next
平成最後の日にフラれた女の所に、平成元年の自分が会いに来るというストーリー。
平成が31年間という年数だったのも、程よいですね。15歳だったら46歳ぐらい。これが昭和だったら、少女とおばあちゃんになっちゃうし、それはそれで趣はあって良いけど、程よく自分の人生への良い刺激になる出来事のように思えました。
もし、平成元年の自分が会いに来たら自分はどう思うかな~・・・なんて考えながら見るのも面白かったです。
実際見て好きだった作品
時間泥棒-The Time Thief or the Story of the End of an Era-
2019年4月30日。スナック『時間泥棒』に集まった5人の客。自称映画監督、売れない女優、高校教師、出産予定日を5月5日に控えた妊婦、何も喋らないおやじ。たまたまそこに集まった共通点のない彼らはどのような平成最後の夜を過ごすのか?
とってもわかりやすくて、オチもキレイでした。「だから時間泥棒なのかー!」とわかって気持ち良い。(*´ω`*)落語のような上手く出来た話と、スナックに偶然集まったいろんな客がわちゃわちゃする感じや、スナックのママの役者さんの演技(すごく好き!)どれも良かったです。
エンドロールムービー
平成最後の日が雨だったので、傘を持ってダンスをしていたのがすごく素敵でした。(これも『平成最後の日に撮影するというルール』があったからこそなのも良い)
雨や傘の色が夜の街に映えてたし、雨の中踊る方が、浮かれた感じや高揚感みたいなものがあるように画面から見えました。
あと、西山小雨さんの『僕らの時代』という主題歌も良い!早速、音楽配信サイトで購入しました。(今、この感想も『僕らの時代』聴きながら書いてます~。)
平静でなんていられないでしょ
という歌詞が、平成と平静ってダジャレ~!って最初ズッコケましたが、何度も聴いてると味わい深くて好きです。その後の、
テレビもすっかり薄くなって
擦り切れるほど見ていたお気に入れのビデオも実家で眠ってる
は、「そうそう、そうだよね~」としみじみして、平成という時代に対しての歌ってすごく面白いなと思いました。たまに聴き返してはしみじみしてしまいそうです。
他の作品のこと
感想が長くなってしまうので、他に気になった作品についていくつか。
視線不外交
平成の間に映画の撮影技術が変わっていったのを、ストーリーが進むに連れ同じ様に変えていったのが面白かったです。(8mmフィルム、miniDV、データの3種類)ストーリー自体はあまり覚えてない。(^^;)
終焉の日
平成最後の日に昔いじめられてた令和くんが平成くんに仕返しをするという話。
見始めたときはそのド直球な設定に面食らってしまいましたが、映画を見終わった後、じわりじわりと心の中に残ってっていて、スルメのように楽しめた(?)作品です。
ただ、DVされてる彼女(?)が出てきて、令和くんの仕返しだけで終わらなかったのも良かった。
変遷
平成最後の日の鹿児島の祖父母を撮影した、唯一のドキュメンタリー作品。
他の作品が東京ばっかりだったので、こういう違う作品が見られたのも良かった。
平成最後の日だからっていつもと変わらない日常でも良いと思う。祖父母が夜遅くまで起きてたのがいつものことなのか、平成最後の日だからなのか、映画を撮影してるのか気になる。
映画だから、映画として面白みのある映像を撮影したいとは思うけど、本当ただの日常の撮影でも十分面白い気もするので難しい所。
渋谷拍手喝采
ニュースで渋谷に人が集まった!というと「迷惑な!」とかそういう印象を持ちがちだけど、記録映像として平成最後の日こんな感じだったんだ、と見られると全然印象が違った。
そして、エンドロールもそうだけど平成最後の日が雨だったことなんて忘れてたから、去年の日記を引っ張り出してきて自分は何してたかな?私が住んでる所も雨だったのかな?と確認したくなった。(その後確認して雨だった。平成最後の日の日記を読み返したら面白かったから、今年もちゃんと日記つけようと思った。)
終わりに
上映後の座談会で、平成最後の日の1年後がまさか新型コロナでこんな状態になってるとは思わなかった~と何度か話題にのぼってました。渋谷に人がたくさん集まることも出来ないなんて、予想も出来なかったし、その今から見ると平成最後の日の日本の映像がとても不思議でした。