『バス男』というアメリカ映画をご存知でしょうか?
原題は『ナポレオン・ダイナマイト』という、『バス男』とは似ても似つかないものです。それが何で『バス男』という邦題になったのか?
それは、主人公がバスに乗ってて(特別バスが好きなわけでは無く、普通に日常の一コマでしか無い)オタクっぽいから、日本映画『電車男』にかけて『バス男』にした様です。
私はこの映画のことを雑誌で知り、「バス男って何!?」と強烈に印象に残り、DVDを借りて見ました。たぶん『ナポレオン・ダイナマイト』のままだったら、何か縁がなければ見ていません。なので、私個人の話では決して悪いだけの邦題では無かったんですよね。
『バス男』について思うこと
『電車男』を連想させるタイトルなので、「電車男的な展開があるのか?」「バスは重要な要素なのか?」と勘違いさせたのはマイナスでした。
ただ、アメリカのオタクっぽい人はこんな感じなのかと見られたのは面白かったです。アメリカ映画でオタクが主人公な映画ってなかなか無いので、単純に新鮮でした。
当時、こういう『~男』シリーズで各国のオタク男性を主人公にした物語を見てみたいと思ったほど。かっこよくてイケメンの主人公だけが見たいわけじゃ無いんですよね。世の中いろいろな人がいるんだから、いろんな主人公が見たいし、いろんな主人公がいて欲しい。
そのほうが、世の中にも広がりがあって楽しそうだし生きやすそう。(映画ビジネスにそこまで求めるのは違う気もするけど、希望として。)
(´-`).。oO かっこいいヒーローの方が制作しやすそうだけど
この邦題の良くない所は、制作側が伝えたかった部分とズレてしまったのと、観客側にも誤解を与えてしまったこと。
アメリカのオタクっぽい男子はこんな感じだよー
っていう映画では無い。
興味を持って見に来てくれるのならどんな邦題でも良いか?って言われたら、そうでは無いですものね。難しいけど。(そして私は今では『バス男』という邦題がそんなに嫌いではない)
『ナポレオン・ダイナマイト』へ改題
2013年に謝罪文をつけて改題して再販されたのを今日知りました。びっくり。全然知らなかった。
私が当時読んだ雑誌でも、「何でバス男?」みたいなことが書かれてたし、私もそのコラム読んで、映画見て「酷い邦題だ!」って一人怒ってました。(ネットに書き込みとか、人に話したりとかはしてなかったので本当に一人で怒ってただけ。)
でも今だと、そんなこともあったなーとしみじみした気持ちになります。怒りとか無くて、興味を持たせようとして批判されてしまったんだなと。
邦題のせいでこの映画の本質を見失ってしまうのは勿体ないし、興味を持たれずに見てもらえないのも配給側には怖いし難しいですよね。今はネットや口コミで良い映画は広まりやすくはあるけど、映画好きな人しか見ない作品はたくさんあるので本当難しいなと思います。
酷い邦題では無いけど、
邦題『ヒトラー 最期の12日間』は原題の『没落』の方が合ってるし好きですね。
(´-`).。oO ヒトラーそれほどこの映画で重要では無い(主役じゃない)
(´-`).。oO でも『没落』だけだったら映画見ないと意味は伝わらないな
(´-`).。oO ヒトラーが登場する映画は邦題に『ヒトラー』がよく付くなぁ
終わりに
『ナポレオン・ダイナマイト』は面白くて良い映画だったので、いろんな人に見て欲しいです。
▽当時見た時に書いた感想メモ
- クラスメイトのお父さんが変なものを売りつけてくる ちょっと怖い
- 最高の世界の物語というより、そこより低い場所であるけど、その中でいろんな人が考えて生きている
- かっこいいアメリカ映画ばかり見てたからすごく新鮮
- 全てがかっこよく出来るわけない