予告を見て「喜劇かな?」と思って興味を持って見てみたら、かなりシリアスな映画でびっくりしました。
(´-`).。oO wikipedia見たらコメディ映画って書いてあるぞ・・・
2014年に公開されたスウェーデン・デンマーク・フランス・ノルウェー合作の映画です。
家族4人で旅行に行ったスキー場で、雪崩が起きた時に夫が妻と子供を置き去りにして一人で逃げたことに端を発する騒動を描いた作品です。
この映画を見た後に、「私だったら逃げる」「逃げない」「逃げそう」なんて話をし合うのも面白そうですね。(喧嘩にならない程度で)
合う人合わない人、分かれる映画だと思います。
映画感想
雪崩が起きて、やばそう!ってなった時に、妻と子供を置いて一人逃げた夫。
ここまでは予告で見ていたので知っていたのですが、その先の展開が「そうなるの?」の連続でした。
まず、置き去りにして逃げたことを認めない夫。
置き去りにしたじゃん。/(^o^)\いろいろ言い訳をしては、置き去りにしていないかのように振る舞います。それにモヤモヤする妻。
その妻のメンタルがやられる。
そんなにダメージを受けてたとは・・・。と、またその先の展開が予想外。スキー場で一緒になった友人カップルに助けを求めます。
でも、たしかに「置き去りにされて傷ついた心に」に「置き去りにしてすまなかった」などの言葉が無ければ、より不信感は増しますよね。頑なに認めない夫にも疑問でした。
したじゃん!置き去りに!
でも、それにも理由があった。
夫が自分について正直に話すシーン、(↓以下、いくつか中略)
自分が大嫌いだ それに・・・ どう考えても許せない
ズルをする どうしようもない男だよ
自分でも こんな奴は追い出してしまいたい
こんな最低の性格は捨てたい
でも 無理なんだ!
ものすごおおおおおおく、わかる。(´・ω・`)
普通に善人として生きられる人もいますが(そう見えてるだけかもしれないけど)、ズルくてセコくて醜くて卑しい自分の性格にうんざりする人もいるのでは。私はそうです。どうしても変えられない嫌な性格がある。
周りの人はたまったもんじゃないですけど。でもこの夫にも良い所はあるし、妻もその夫の悪い部分と折り合って付き合っていかなければいけない部分もある。妻は、悪い部分をどれだけ許容できるのか。ただ、今回夫が正直に自分の嫌いな所をさらけ出せただけでも、少しはマシだと思いました。
ずっと「自分は置き去りにして逃げてないよ」を貫き通す人だったら、妻も付き合ってられなかったでしょう。認めてこれからどうするかを考えられるだけでも、良かった。
人の性格のどうしようも出来ない部分と、どう折り合いをつけて生きていくか?ものすごく身近な人間関係の問題だけど、こうやって映画のテーマとして掘り下げたものはなかなか無いたので見てよかったです。ただ、ちょっと見ていてしんどかったので数日に分けて見ました。夫が認めなくて、妻が病み始めた辺りが一番しんどかったな~。
でも、これコメディなんですよね・・・。
夫が泣き叫びながら「自分の性格嫌い~」って言う辺りから、見るのが楽になりました。そういうことかーって、夫がしらばっくれてた理由もわかってスッキリしたし!
音楽の話
何か起こりそうな時に、悲壮なバイオリンのメロディが流れる演出が面白かったです。最初の方はこの音が鳴るたびゲラゲラ笑ってましたが、ストーリーがシリアスになるにつれ笑えなくなってしまった。\(^o^)/
空耳
ラストのバスを降りてみんなで歩いてるシーンで、息子が父親に
タバコ吸うの?
と言うシーンが、
「気をつけてパパ」
という日本語に聞こえて、一瞬びっくりしました。空耳ですね。
終わりに
もし雪崩に遭遇したら、私も真っ先に一人で逃げそうなタイプなので、この夫のことを「ひどいやつだ!」と思えませんでした。(逃げたことを認めなかったのは酷い)
友人にもこの映画の話をしたら、はっきりと「(私が)逃げそうなタイプだよね~」と言われました。
(´・ω・`) やっぱりそう思われてるのか・・・
なので、前もって『非常事態にはまっさきに逃げるやつ』と言っておくことにします。逃げないやつが逃げたらショックですが、逃げると言ってるやつが逃げたらまだマシかなと。
万が一にそなえて、身近な人と「逃げる」「逃げない」について話してみるのも良いかもしれませんね。