2002年のイギリス・アメリカ映画です。
きっかけ
映画『恋と愛の測り方』予告を見て、
そこに書かれていた
『レオポルド・ブルームへの手紙』『ジャケット』を手掛けた気鋭の脚本家、マッシー・タジェディンが初監督作として放つラブロマンス。
という説明を読んで『レオポルド・ブルームへの手紙』に興味を持ちました。事前情報0だったので、ジャケットから想像した物語とはかなり違うものでした。結構(精神的に)ハードです。
※以下、ネタバレ有るので注意!
感想
わからないけど飽きない
途中まで話がわからないことだらけ。でも飽きない、引き込まれる内容でした。このバランスがすごい!普通だったら、わけわからんって飽きちゃいそうなのにそうならない、絶妙なバランスなんですよね。
結局どういうこと!?
私の解釈では、少年と主人公は同一人物で、主人公は自分の書いている物語の中で過去の自分に会いに行くという風に受け取りました。
少年が文通していた囚人は物語の中の創作で、実際は文通をしていなかった。物語の中で囚人(今の自分)と文通させることによって、過去の自分と向き合った。過去の自分を励ますことで、自分の中にある過去の自分を救おうとしていた。
最後、2人(主人公と少年)が会えたことで、主人公は過去の自分と一緒に進むことができそう・・・?という結末でしょうか。
1回見ただけでは、面白かったけどハテナがいっぱい残りました。でも、残ってもいいやって思えるハテナだったのでストレスは無かったです。
夢を諦めた女の気持ち
母は気にしないフリしてたけど、くすぶった気持ちがずーっと残っていた。もし諦めるにしても、自分の気持ちを正直に夫に言ってしまったほうが良かったのかな?
そうすれば浮気の嘘を聞いた時、夫のことを信じられたかもしれない。夫のことを自分の夢を諦めさせた敵&夫ばっかり好きなことやってズルいという目で見てるようでしたし。
昔読んだ本に、
自分の気持ちを殺して生きていると、その傷口から出た膿で周りにも悪い影響を与えてしまう。
というようなことが書かれてました。自分も経験あるのですが、これは本当にそうだと思います。自分を殺して周りの人にまで迷惑をかけるなんて悲しいです。なんとかそうならない様避けたいですね。
↓ちなみに「自分を殺すと~」の話が書かれてた本。上の文章はうろ覚えなので、興味ある人は是非本読んでみて下さい。
嘘の怖さ
いろんな人の人生をめちゃくちゃにしたきっかけは、一人の女がついた嘘っていうのが怖いですね。(@@)
誰かを貶めたいなんて気持ちで嘘なんかついちゃダメ!
「ありがとう。頑張る。」
シンプルな言葉ですが、心に響きました。良い言葉だ~。
何でミシシッピ?
自分が生まれる直前に家族で行った場所だから?自分が生まれた場所へもう一度行って、生まれ変わるってことかな?
一度見ただけでは、家族で行った場所と最後に主人公が少年と会った場所が同じだと気づきませんでした。
書いた本
主人公が書いた本は出版され、それによって救われる人もいるでしょう。実際この映画を見て救われる人がいると思います。
終わりに
物語が徐々にわかっていく感じがあるのに、「あれ?やっぱりわかんない?」と混乱したり楽しい映画でした。(結局3回観た)何度も見ると、それまで気づかなかったものがいろいろ見えてきます。
ただ、内容はハードです。一度きりの人生で、この体験はキツすぎる。(母も息子も。嘘をついた友人もキツイだろうな。)
でも、未来に希望が持てるラストだったのと、母親の『父親は浮気相手疑惑』が作中で解けたことは良かったです。とても良い映画でした。