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【映画感想】BU・SU「ブスってなんだ?」

BU・SU感想富田靖子

1987年の日本映画です。

 

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きっかけ

市川準監督の作品の中で、タイトルが気になったので見ました。『BU・SU』って強烈。

この映画のCMの、

あと50年生きなければいけない人たちへ

というキャッチコピーも強烈でした。(笑)

あと主演が富田靖子さん。ドラマ『鈴木先生』の足子先生役がはまり役で、以来富田靖子さんを見ると足子先生を思い出してビビってしまう程だったので(^^;)、昔の富田さんを見たかったのがもう1つの理由です。

(鈴木先生オススメです。ちなみに足子先生は笑顔だけど目が笑ってなかったり、精神的にキツイちょっと狂った先生です。)

※以下、ネタバレあるので注意。

 

感想

雰囲気のある美少女

最近の富田靖子さんしか知らなかったので、ちょっとびっくりしました。ただ可愛いだけじゃなくて、アンニュイな感じがして不思議な魅力がありました。

全編を流れる『花の街』

この歌が不思議な世界を作り出していて、主人公が東京に迷い込んだ(ふしぎの国の)アリスみたいな感じがしました。

ただ、花街が舞台だから『花の街』だったのかな?どっちにしても合ってるなぁ。花街も外から見たら不思議な世界ですし。

学祭のシーンでは吹奏楽部が演奏してるみたいなアレンジで、妙にマッチしてました。

故郷でのことは

多くは語らず映像を繋ぎ合わせただけ。そこから想像するのは難しさもありますが、語らない主人公とよく合っていました。

主人公は語らないのに、視聴者には丸わかりっていうのは情緒が無いかも。

あと、主人公の出身地は神奈川か静岡?駅が熱海っぽく見えたけど、どこだろう?

時代と顔

ほんの数十年前なのに、現代の日本人とは顔が違いますね。顔というか、髪型や身につけているものの影響が強いのかな。

転校生

じろじろと主人公のことを舐め回すように見る視線をスローで撮っていて、それがなかなかキツイ。(^^;)見てる方は何気なくても、見られてる方はキツイなぁ。

味方を作ろう

ささやかな事で信用を得られることってありますよね。困っている時助けるのが一番かも。私も、困っている時助けられたら、今度はこの人のために何かしたいって思うだろうし。

裏ビンタ

スローモーションからの裏ビンタ!強烈!!

従兄弟って不思議な関係

姉妹ほど近くはないけど、他人ではない。距離感が難しい。昔から交流があれば、姉妹に近い感じだろうけど。

人力車の後ろを走る

何かを追いかけて走ると自然と顔が上がりますね。

切手のプレゼント

小さな絵を1枚プレゼントするみたいで、素敵。(*´ω`*)

踊りの練習をする同級生

扇子を使って踊ってる姿を見たら、同性でもドキッとしてしまいます。特に顔を扇子で隠す仕草が良い。

八百屋お七

16歳で男のために放火した女の子ってすごいな・・・。現代もいそうではあるけど。

教室の喧嘩

リアルだなぁと思いました。主人公の静かな

なんでそんなことするの?

が、こういう言い方も変だけどかっこよかった。毅然としてたし。あと、いつも本読んでた大人しい子が止めに入った事に驚きました。

わかりやすい女の嫉妬

彼女の前で他の女の子のこと可愛いって言っちゃダメだよ。(;´Д`)

学校サボって千葉へ

開放感あっていいな~。景色の中にディズニーランドがあるのもすごい。こういう事できるのは、都会の学生ならでは。ちょっと羨ましい。

 

あと、これは東京帰ってからのシーンだと思うけど、警察官が銃を持って突入する場所に遭遇するシーンはシュールで笑えました。

 

総武線こそ偉大な線です

そ、そうなの!?

プロに何てこと言うんだ!

「芸者さんなら何かやってよ」ってクラスメイトは言うけど、プロとしてやろうとしてる人に対して失礼だなーと思いました。タダでやらせようなんて厚かましい。(`・ω・´)/

でも、それ以外の人がやるのはボランティアとして有りかと聞かれたらどっちもどっちなのかなぁ。

逃げることの肯定

逃げて逃げて逃げまくるがいいよ

そうやって逃げてるうちに何か見つかるかもしれないね

この映画の好きなセリフの1つです。なかなか逃げることをここまで肯定してもらえる事は無い。

先生のカミングアウト

先生、社交ダンスをやってました。

 

「似合わないでしょ?」

 

似合わないから良いのよ

そうかー・・・そういう考えもあるのか。(´・ω・`)似合わないことってなかなかやらないけど、敢えてやるのも面白い。

「教室にいる人間は死んじゃダメなの」

強い言葉だけど、「何で?」と疑問が残る。でも私も死んじゃダメだと思う。教室にいない人もダメだけど。

カッコイイ、クラスメイト

の情けない姿を見ると、そんなにかっこよくないと思えてくる。かっこいいなんて儚いものだったり、見てる方の思い込みなのかもしれない。

友人のカミングアウト

ちょっとー!(動揺)高校生でそこまで悲観しなくても。(T_T)

同時に全然違う話をする

そういうシーンが何度かありましたが、混乱しますね。(@@)聖徳太子みたいな人なら両方理解しながら観れるんだろうけど。でもどれも面白いシーンでした。

昔のお店

ドトールにファミリーマート。今とは全然違いますね。

やりきった人の強み?

もうジジイになっても怖くない

高校生でこう思えるのは強いなぁ。

主人公の涙

お七をやる前に涙が出たのは何でだろう?さっきの津田の言葉に対して、「私はまだ怖いよ」ってこと?

BGMが花の街

主人公がお七をやってる間、会場の音が全部無くなって『花の街』が流れるだけ。それがなぜか泣けてくる。歓声とか話し声とか無くて良かった。クラスメイトの痴話喧嘩や会場の笑い声も映像だけで十分。

失敗で終わりだなんてそりゃないよ(T_T)と思いましたが、これはこれで良いかな。成功して欲しかったけど。

ピンクジャガー

この映画で初めて知りました。素人とプロとの差がヒシヒシと伝わってきますね。若者受けと、そうでないものの差とか。もうちょっと主人公を思いやってくれる人がほしいけど、生の芸能人見たらそれどころではない。(^^;)

結局津田くんとは?

どういう関係なんでしょう?彼女とは別れたっぽいですが、付き合ってはいないのかな。付き合わずに同じ関係が続きそうな気もします。

ブスって何だろう

wikipedia見たら

いまを生きている若者の多くが感じている「心の閉塞感」が「BU・SU」という「記号」になればと思っていた

引用元:BU・SU/wikipedia(最終更新 2016年10月31日 (月) 17:08)

と書かれていました。そう考えると今も「BU・SU」な若者たくさんいるんじゃないかな。というか、『心の閉塞感』ずーっとありますよね?バブル後ずっと?

原さーん(TOT)

主人公の、「うん、(学校)行ってる!」(良い笑顔)

からのエンディング、たまらなく良かったです。歌は、原由子さんの「あじさいのうた」。

映像も富田靖子さんの白黒写真で優しい感じがしました。

 

終わりに

BU・SU

↑よく見たらジャケットの写真、目つぶってなかった。(´Д⊂グスン

自分に似合わないことをやったら、人は自分の殻が壊せるのかもしれません。

映画の中には優しいメッセージがいろいろありました。あと50年生きなければならない若者たちは、この映画から何を受け取ったのかな?